#1からの続きです。
#2では、大崩海岸へと繰り出します。
大崩海岸は、静岡市と焼津市の境界にあたり、海岸にそびえ立つ山の中を東名・新幹線・東海道線などといった日本の大動脈が貫いています。
今回訪れたのはその大崩海岸の一番海岸側、先ほどの山の斜面に沿って走る静岡県道416号線。
静岡市中心部から西へ進んでいき、東海道線の用宗駅付近を過ぎると一気に海と山が迫り出します。
まず、大崩海岸の静岡市側にある廃洞門へ。
かつてこの道路はこちらの洞門を経由していましたが台風による土砂災害を経て、現在は海へ張り出すような形で橋が架けられています。
こちらも中で撮影しようと思いましたが本命はこちらではないので外から撮影。コンクリートの腐食がだいぶ進んできている状況です。
海をバックに同行者を撮影。 #2と#3では彼の写真も多く登場します。
車を焼津方面に走らせると、真新しいトンネルの横に使用されなくなった道が荒れ果てた舗装で続いています。ここが#2の目的地、静岡県道416号線の廃道区間です。
最初は荒れ果てながらも道としての体裁を保っていましたが進んでいくと・・・
人間が作り出したモノが、自然へと飲み込まれる瞬間が目の前に広がっています。
制御を失った自然の前では人間は為す術もなく潰されていくんですね・・・
フォントなどを見るにまだまだ新しそうな道路標識。廃道になってから数年、役目を終えてツタに飲み込まれていきます。
そして・・・
2車線あった道路は突如ここで途切れます。
変わり果てた道路の姿がそこにありました。
台風によって地盤が崩落し、崖の根元付近を除いて跡形もなく道路が消え去っています。
そしてこの道は復旧することなく、この崖の中にあるトンネルに役目を譲って道としての一生を閉じました。
同行者を入れて。残された道はわずか足の幅程度。踏み外せば10m下の海へ転落という、恐ろしい状況です。
その道を渡りきると、海にそびえる料亭の廃墟があります。
中は食器などであふれかえり、その山の中からわずかに海が見えます。
こういうシチュエーション、好きですね。
奥には清水の海岸線が見えます。
引き揚げられた船。
青い海が美しい、そんな魅力的な廃道でした。
また静岡に行ったときには訪れたいですね。
#3では大井川鐵道線に沿って北上、日本屈指の秘境駅、尾盛を目指します。