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2022-2-23
雪ニモマケズ 豪雪の国境
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下町に雪が降った日 後編
dp0でいく 春の流鉄さんぽ
お久しぶりです。 年始の都電の大雪以来更新をサボっていました。
学年末試験も終わり、すっかり3月。
春の兆しが見えてきて寒さも和らいだ分、花粉症が私を襲ってくる。しんどい。

あと3/2~7で恵比寿にて卒展やります。

前置きはここまでにして、令和になって天皇誕生日となった2/23に上越国境に近い水上へ行ってきた。
水上は山さえ越えればもう新潟という場所に位置し、関東でも他の地域に比べ雪が頻繁に降る。
高崎にいけば水上から帰ってきた電車だけ明らかに雪がついているので一目瞭然。 関東にありながらにして日本海側のような天気が味わえる。





朝の東京駅。 撮り鉄で新幹線を使うのは実に1年2ヶ月ぶり。
とき309号は終点新潟まで各駅停車で、去年10月までは2階建て新幹線、E4系Maxの運用だった列車。
気がついたらE4系は消滅し、E2系も淘汰が進んでE7系に統一の方向へと向かっている。 E4系に最後に乗ったのはまだ高校生だった頃、結局まともに乗ること無く終わってしまった。

E7系の柔らかい枕に頭を委ねたらなんども意識が昇天しかけた。 そうこうしているうちに上毛高原に着いてしまった。
上毛高原からはバスで諏訪峡をめざす。
本当は諏訪峡を見下ろせる橋まで行く予定だったが、バスが遅く間に合わないと判断し手前で下車。



到着して本当にギリギリのタイミング。 立ち位置についてから10秒もしないでやってきてしまった。
この撮影地は本来なら遊歩道から撮るのがベターなのだが肝心の遊歩道が雪で埋まっていた・・・。

すぐに水上で折り返してくるので対岸の道へ移動。



雪が舞っていたのでもちろん谷川岳は見えない。
その後は当初の目的地である橋へ移動し、次の列車を待つ。



まず1発、今度は真下を向いて・・・



もう1発!
前々から諏訪峡の雪のカットは撮影してみたいと思ったので満足。
地味に夏も秋も来たことがなくこの場所は初撮影。 だいぶ線路際の木が成長してしまっているのが残念。

折り返しの上り列車を撮るべく歩き回っていたが、この区間の上り線は水上駅からここまで殆どトンネル。
渓谷と列車を撮れるのは下り線だけ。



結局先ほどとほぼ同じ場所で撮影。



雪煙をあげて高崎へと走って行った。

再び場所を移動。 ここからは車に乗せていただいた。



水上の温泉街の入り口。 もうここから水上はあとわずか。

天気が回復し太陽が顔を出してきたことで木に着いていた雪は溶け出し、上牧~水上の撮影地が思ったほど多くなかったので早くもネタ切れ。
車に乗せてくれた方が暇つぶしに湯桧曽、土合の方へ行こうと言ったので行くことに。
この日の水上以北は終日運休となっており、列車は来ない。
水上を出て北へ向かうこと5分、なぜか列車が来ないのに踏切がずっと鳴っている。もしや・・・と思っていると



いた!!!排雪モーターカー!
ただの時間つぶしのつもりが、メインディッシュが来てしまったではないか。

湯桧曽駅へ先回り。



キタキタキタ!!!
豪快な吹き飛ばしっぷり! 非常にかっこいい!
こちら側は通称"ザリガニ"と呼ばれるロータリー式。
線路に積もった雪をロータリヘッドでかき集め、その雪を線路の外へ吹き飛ばす。



駅の屋根は寒さを証明するかのように、つららが牙のように生えていた。



非常にメカメカしい。 男の子ってこういうの好きなんでしょ?と言わんばかりに豪快。





反対側はラッセルヘッド。
線路に積もった雪を車両についた巨大なブレードで押しのけていく仕組みで、有名なのが宗谷本線や石北本線で走っているDE15形である。

今度は土合駅へ。



鉄橋の上にもがっつり積もっているからかロータリー全開。
まるで雪のシャワーだ。
やがて道が圧雪路に変わり、雪の粒も大きなものになっていた。



土合駅はものすごい積雪。 人の高さなんてゆうに超えている。
上毛高原ではほとんど雪がなく、水上でも普通くらいの積雪だったのが2駅先の土合ではこの有様。

寒い待合室で待つこと30分。 音も無く排雪モーターカーは姿を現した。






あ~~~~~素晴らしい。 ニャーベラス。 最高。



それにしても小さな車体で山を登り、視界が奪われるほどの大雪に負けず懸命に除雪している姿には感動した。
上越線のこの区間は普通列車こそ少ないが、首都圏と新潟をむすぶ貨物の主要路。
交通インフラを守るため活躍する小さな機械がとても大きく,頼もしく見えた。



家族連れがホームに出てきていた。 子供にはこの機械がどのように写っただろうか・・・




もう窓は雪で埋め尽くされており、湯桧曽の3倍くらいはある巨大なつららが大量に垂れ下がっていた。
まるでマリオの氷のステージのようだ。



そして優れポイント。
昔の切符売り場。 このような手売りの売り場であるだけでも素晴らしいのに、フォントも非常に国鉄を感じるモノ。
かつてスキー客が多く利用したのだろうか・・・

再び水上駅へ戻る。



上毛高原駅から谷川岳ロープウェイの駅まで結ぶ路線バス。
奇しくも朝乗ってきたバスと同じ車番。 そして道路脇の雪の高さはバスの高さを超えている。
いかにこの地が雪深いか、改めて思い知ることとなった。

水上まで戻るとすっかり雪の量も減り道も除雪されてアスファルトがしっかり見える。
つぎの下り列車を撮影。



線路の上は旅館のロータリーとなっており、まるで旅館の中を列車が駆け抜けていくような雰囲気。
そして分かりづらいが「矢絣色」の211系である。



折り返してきた「矢絣色」。
この矢絣、何ぞやと思っていたのだが矢絣柄といい、織物の柄でよく使われるものらしい。(側面帯はこの柄になっている)
そして塗り分けこそ湘南色と同じだが黄色に明るい緑と色は明らかに湘南色と違う。
両毛線の活性化のためにラインカラーである黄色と沿線の山々をイメージした緑となっているそうで・・・

再び諏訪峡を見下ろせる橋から。





今度は後追い側で。
だいぶ雪が溶けてしまったので水墨画っぽい感じに。



折り返しの上り列車は一番最初にいった橋から。

そして時間も17時を過ぎ辺りが暗くなり出したところでふたたび雪が降り出してきた。
こうなれば・・・やることは一つしか無い。 「雪フラッシュ」だ。
ファインダー越しでは線路らしい場所がやっと見えるくらいで、架線柱の位置はほぼ見えない。
そしてフラッシュは1回しか焚けないので、単写でしっかり電車の顔が見えるように撮らなければならない。
列車のライトが見え、ここだ!というところでシャッターを切った。



決まったああアアアアア!!!!!
ちゃんと架線柱に顔が被らず、もう一つ懸念だった雪の粒が電車の顔にかかるということもなかった。
理想通りの画を1発で決めることができ、喜びのあまり橋の上で歓喜のガッツポーズ。
10分後に折り返してくるのでもう1度雪フラッシュ。



10分の間でも相当露出が変わり、車内灯も目立つようになってきた。 こちらも成功。

これにて撮影は終了。 車で上毛高原まで送ってもらい、新幹線で越後湯沢へ。
ここでこの日スキーをしていた友達と合流し、夜ご飯。



越後湯沢駅前にある「中野屋」という店で天ざる蕎麦をいただく。
蕎麦のつるんとした食感、そして天ぷらも美味しく、友達からゲットした舞茸の天ぷらがコクとうまみがすごくて神格化。
スキーをしたわけではないので、この飯のためだけに上越国境を越えたことになるが、もちろんその価値があったと思う。

そして合流した友達と共に新幹線で一気に帰京。 喋ったり寝たりを繰り返したらあっというまに東京に着いてしまった。
速さの暴力。 もう二度と在来線に戻れなくなりそうだ。

今回はここまで。
ご覧くださいましてありがとうございました。
明日(3/2)から恵比寿のアメリカ橋ギャラリーで卒展「ROOM105」を開催するので是非来てください。
詳しくは公式サイトから。
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